地理と地域一目千本桜と船岡城址公園
船岡駅から大河原駅へ
制作:千本桜 歌麿  設置日:2006.4.1  最終更新日2018.3.16
E-mail:tiritotiiki@gmail.com

 宮城県大河原町と柴田町に跨がる白石川堤一目千本桜は、延長およそ8.5kmにおよぶ長い桜並木です。当ページは、一目千本桜の中から船岡駅と大河原駅を結ぶ3.6kmの区間をピックアップして紹介します。一目千本桜で一番人気の高いお花見散歩コースです。下に拡大図を掲載します。地図を眺めながら桜散歩の気分に浸っていただけると嬉しいです。

 川は下流に向って左を左岸、右を右岸と呼びます。左岸の桜並木は全般的に静かですが、右岸の桜並木は大勢の花見客で賑わいます。さくら歩道橋、鷺沼排水水門、韮神堰、末広歩道橋などの景勝地および展望スポットに立ち寄りながら、右岸の桜並木を船岡駅から大河原駅まで歩いてみましょう。逆コースで大河原駅から船岡駅まで歩くこともできます。コースとおおよその所要時間は下記の通りです。

 船岡駅→2分→さくら歩道橋→15分→川端取水場→6分→鷺沼排水水門→8分→韮神堰→12分→末広歩道橋→4分→おおがわら桜まつり会場→3分→大河原駅

 歩行距離3.6km、所要時間50分。普通に歩けば50分程度の距離ですが、お花見散歩ですから、少なくても1時間30分〜2時間の観光時間を予定したほうが良いと思います。

 車で来られる場合は、船岡駅近くの柴田大橋下および大河原駅近くの尾形橋下の河川敷が駐車場になります。
船岡駅の自由通路

船岡駅の自由通路から撮影しました。線路を挟んで左に見える山が船岡城址公園。右に見える桜並木が一目千本桜です。間を鉄道が走っていて双方の行き来ができません。面倒でも船岡駅の自由通路を通って行き来することになります。一目千本桜の花見客は船岡駅北口に降りてください。

撮影/2010.4
カメラ位置
船岡駅北口

一目千本桜のお花見は船岡駅の北口が出発点になります。北口は裏口ですから少し寂しい景観をしていますが、徒歩2分で一目千本桜が咲く白石川の土手に着きます。土手に着いたら、さくら歩道橋の上に立ってみましょう。橋上からの眺めは絶景で、多くの花見客が歓声をあげてくださいます。

撮影/2010.4
カメラ位置
さくら歩道橋

さくら歩道橋は2001年に完成した新しくて美しい橋です。ベンチも設置してありますから休憩に最適です。さくら歩道橋はそれ自体が美しい形をしていますが、橋から眺める風景はもっと美しくて正に絶景です。大河原の韮神堰と船岡のさくら歩道橋が一目千本桜の2大ビュースポットでしょう。

撮影/2010.4
カメラ位置
さくら歩道橋からの眺め

さくら歩道橋から白石川の上流方向を眺めています。一目千本桜が大河原に向って延々と続き、その背後に船岡城址公園の桜が見えます。船岡城址公園の桜は、龍が天に昇るように舘山の中腹を縫って標高136mの山頂まで続いています。舘山の山頂には白い平和観音像が建っています。

撮影/2010.4
カメラ位置
船岡駅近くの桜・1

船岡駅のすぐ近くなのに、このように老木、古木、大木が列をなして続いています。一目千本桜は花が美しいのはもちろんですが、樹そのものも美しいのです。木肌に深いシワを刻んだ老木には風格があり、枝振りが実に個性的な姿をしています。若い桜樹にはない深みのある美しさです。

撮影/2010.4
カメラ位置
船岡駅近くの桜・2

土手の道は平坦で、しかも舗装してありますから老若男女だれでも無理なく歩けます。70代、80代の方々も多く歩いています。でも、時々は土手の傾斜をおりて下から桜並木を眺めてください。見る角度が変わると違った美しさが見えます。下から見上げると大木がさらに大きく感じられます。

撮影/2010.4
カメラ位置
さくら歩道橋と河川敷

さくら歩道橋から700mほど大河原に向かって歩いた所です。振り返ると、白いアーチを描いたさくら歩道橋が見えました。この橋はやはり美しい。目立つけれども違和感なく風景に溶け込んでいる感じがします。河川敷では畑仕事をしている人もいて、のどかな春の景色が広がっていました。

撮影/2010.4
カメラ位置
川端取水場附近

川端取水場附近は北から韮神山が、南からは舘山が迫って平地の狭い地形になります。この谷間を国道4号、白石川、一目千本桜、東北本線、旧国道が束になって走っています。川端取水場附近の桜は風格に満ちた見ごたえのある大木が多いように感じます。個人的には大好きな場所です。

撮影/2010.4
カメラ位置
お花見徐行運転する電車

東北本線が一目千本桜に寄り添うように走っています。桜の季節は船岡駅〜大河原駅を電車が徐行して、お花見サービスをしてくれます。この写真には写っていませんが、線路の向こう側には大勢の鉄道カメラマニアが陣取っています。一目千本桜と電車のツーショットシーンを待ち構えているのです。

撮影/2004.4
カメラ位置
鷺沼排水路

川端取水場から鷺沼排水水門の区間は、白石川と鉄道の間を鷺沼排水路が流れています。土手を下りて排水路に近づいてみましょう。あまり知られていませんが、美しい空間が広がっています。ここを公園整備して歩き疲れた花見客に提供すれば、素晴らしい休憩スポットになるだろうと思います。

撮影/2010.4
カメラ位置
三重に連なる桜並木

韮神山と舘山に挟まれた狭い地形を抜けると、視界が開けて蔵王連峰が見えてきます。一目千本桜と残雪の白い蔵王のコラボレーションの始まりです。このあたりは、白石川の土手のほかに鷺沼排水路の土手にも桜並木があるので、桜並木が3列になります。三重に連なる桜の帯は艶やかで華やかです。

撮影/2010.4
カメラ位置
鷺沼排水水門

赤い色の鷺沼排水水門が印象的です。水門からの眺めは、船岡側と大河原側では雰囲気が異なります。船岡側を眺めると圧迫感さえ感じるほど重量感のある桜並木に圧倒されますが、大河原側は遠景の蔵王と近景の桜並木が調和して、構図の良い風景画を見ている気分になります。写真は船岡側の風景です。

撮影/2010.4
カメラ位置
韮神堰・1

一目千本桜随一の景勝地・韮神堰です。残雪の白い蔵王と満開の桜並木、そして清流の白石川が織りなす春の風景は美しい。韮神堰は写真写りが良いことで知られ、早朝から写真愛好家が集まってきます。ただし気象は気まぐれで、雲が流れて蔵王が姿を現す瞬間を狙い、カメラマンたちは必死のようです。

撮影/2006.4
カメラ位置
韮神堰・2

韮神堰は農業水利の施設ですが、いまでは花見の絶景スポットになっています。ここに渡し舟を浮かべる夢をみます。題して♪桜の渡し。右岸の桜と左岸の桜を渡し舟で繋ぎ、花見客に回遊していただくのです。韮神堰に無粋な橋建設は似合いませんが渡し舟なら似合うでしょう。費用もかからずです。

撮影/2010.4
カメラ位置
一目千本桜と蔵王

一目千本桜と白い蔵王は互いを引き立て合って美しい風景を見せてくれます。写真の蔵王は一般に南蔵王と呼ばれる山並みで、蔵王連峰の主峰・熊野岳1841mを擁する中央蔵王の山並みは写真の右端で途切れています。美しい蔵王を見るには、空気が澄んでいる午前中が良いようです。

撮影/2010.4
カメラ位置
保料地区の桜並木

ここまでは人家のない静かな土手道を歩いてきましたが、しだいに雰囲気が変わってきました。土手の内側には住宅街が広がり、桜並木の道にも住民の生活感が漂ってきました。車も行き来するので気をつけて歩いて下さい。河川敷の風景はのどかで、畑仕事をする人がいたり、水仙の花が咲いていたりします。

撮影/2010.4
カメラ位置
末広歩道橋

末広歩道橋は一目千本桜を眺望する絶好の場所です。正面に蔵王連峰が見えますが、晴れた日の朝に見る蔵王は特にきれいです。橋の中央部まで進み、白石川の下流にあたる船岡方向を眺めてください。左岸の桜と右岸の桜が同時に目に飛び込んできて、思わず溜息が出そうな風景が広がっています。

撮影/2010.4
カメラ位置
末広歩道橋から下流を望む

末広歩道橋から眺める下流の風景は実にのどかで牧歌的です。両岸に桜並木が連なり、白石川はお花見屋形船運航に備えて満々と水を湛えています。この開放的な風景にホッと一息する人も多いようです。末広歩道橋は体重の重い人が歩くと少し揺れたりしますが、安全面では問題ないとのことです。

撮影/2010.4
カメラ位置
末広歩道橋から上流を望む

末広歩道橋から桜まつり会場を眺めています。重量感のある桜並木でしょう。手前の橋は末広橋で、奥の方に見えるのは尾形橋です。末広橋と尾形橋の間は一目千本桜の中で最も花見客が多く、河川敷には出店がたくさん並んでいます。末広橋は狭いので歩行禁止です。歩行者は末広歩道橋を利用してください。

撮影/2010.4
カメラ位置
桜まつり会場の土手道・1

末広橋と尾形橋の間は大勢の花見客で賑わいます。このあたりの土手道は住民の生活道路になっていますから交通には気をつけてください。なお、花見時の土曜日曜は末広橋と尾形橋の間の土手道が車輛進入禁止になります。そろそろ船岡駅から大河原駅へのお花見散歩コースも終点が近づいてきました。

撮影/2010.4
カメラ位置
桜まつり会場の土手道・2

近年は船岡と大河原の間を遊歩する人が増え、一目千本桜の楽しみ方の定番コースになっています。普通に歩けば1時間たらずの距離ですが、花見をしながらだと1時間半や2時間はかかるでしょう。歩き疲れたなら、河川敷に並ぶ出店で休んで行って下さい。写真は土手道を運行する人力車です。

撮影/2010.4
カメラ位置
おおがわら桜まつり会場

尾形橋から白石川河川敷の桜まつり会場を見渡しています。近年は観光バスで遠方からやって来る花見客が増えました。一目千本桜の知名度も年々高まってきました。初めて一目千本桜を目にする花見客は、大木のボリューム感あふれる桜並木を見て、素晴らしい!と歓声を上げてくださいます。

撮影/2010.4
カメラ位置
大河原駅前通り

一目千本桜は駅から近いのが利点です。桜まつり会場を出て、駅前通りを3分ほど歩くと大河原駅に着きます。大河原駅から船岡駅・仙台駅方面に乗車する際は、進行方向に向って左側の座席をおすすめします。お花見サービスで徐行運転する電車の窓から、一目千本桜を間近に見ることができます。

撮影/2010.4
カメラ位置
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