地理と地域一目千本桜と船岡城址公園
さくら回廊
制作:千本桜 歌麿  設置日:2006.4.1  最終更新日2018.5.22
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 大河原町と柴田町に跨がる白石川堤一目千本桜は、延長8.5kmにおよぶ長い桜並木です。当ページは、一目千本桜の中から船岡駅を発着点とする一周3.5kmの「さくら回廊」をピックアップして紹介します。近年、人気が出てきたお花見ハイキングコースです。下に拡大図を掲載します。地図を眺めながら、お花見気分に浸っていただけると嬉しいです。
 川は下流に向って左を左岸、右を右岸と呼びます。右岸の桜並木は花見客で賑わいますが、左岸の桜並木は全般的に静かです。さくら回廊は「さくら歩道橋」と「さくら船岡大橋」を利用して右岸と左岸を回遊するコースです。見どころは「さくら歩道橋」からの圧巻の眺めと「日本一巨木のソメイヨシノ」、そして「桜のトンネル」です。コースは下記の通りです。

船岡駅→2分→さくら歩道橋→14分→日本一巨木のソメイヨシノ→5分→さくら船岡大橋→6分→桜のトンネル→14分→白石川河川公園→2分→さくら歩道橋→2分→船岡駅

歩行距離3.5km、所要時間45分。普通に歩けば1時間たらずの距離ですが、お花見ハイキングですから、少なくても1時間〜1時間30分の観光時間を予定したほうが良いと思います。

日本一巨木のソメイヨシノで折り返し船岡駅に戻る花見客が多いのですが、できれば左岸の桜並木も歩いてほしいと思います。車で来られる場合は、柴田大橋の下の白石川河川敷が駐車場になります。
船岡駅北口

船岡駅で下車したなら駅の自由通路を通って北口に出てください。北口は駅裏にあたりますから寂しい景観をしていますが、一目千本桜が咲く白石川の土手まで徒歩2分の至近距離です。土手に着いたら 、さくら歩道橋の上に立って白石川の上流方向を眺めてください。すばらしい桜の風景が待っています。

撮影/2010.4 カメラ位置
さくら歩道橋からの眺め

絶景スポットのさくら歩道橋に立ち、大河原方向を眺めています。白石川の土手には一目千本桜が延々と続き、背後には船岡城址公園の舘山が見えます。駅からたった2分歩いただけで絶景スポットに着けるのが一目千本桜の長所です。さくら歩道橋からの眺めは一目千本桜を代表する美しさだと思います。

撮影/2010.4 カメラ位置
柴田大橋と河川敷駐車場

さくら歩道橋で絶景を眺めたあとは、日本一巨木のソメイヨシノを目ざして右岸の桜並木を進みましょう。目の前に柴田大橋が見えています。柴田大橋は右岸の船岡と左岸の船迫を結ぶ交通量の多い橋です。柴田大橋附近の河川敷は花見客の駐車場になりますが、良く整備された河川公園が隣接しています。

撮影/2010.4 カメラ位置
船岡土手内の桜・1

柴田大橋下の河川公園で一休みしたあとは、土手の上の道を歩きましょう。美しい桜の並木が続いています。このあたりの住所は船岡土手内といい、住宅街になっています。柴田町と大河原町の白石川沿いには土手内、川端、中川原、上川原、川根など、いかにも川沿いの土地らしい地名が目につきます。

撮影/2010.4 カメラ位置
船岡土手内の桜・2

一目千本桜の特徴は老木・巨木が多いことです。土手の道は舗装してあり歩きやすいのですが、時々は土手の傾斜をおりて下から桜を見上げると、より大木の感じが増すようです。写真の桜樹も立派な大木ですが、もう少し先へ進むと見事な日本一巨木のソメイヨシノが待ち受けています。

撮影/2010.4 カメラ位置
日本一巨木のソメイヨシノ・1

あくまでも柴田町さくらの会の宣言ですが、この桜が日本一巨木のソメイヨシノです。幹周り4.85m、枝振り東西21.3m・南北25.5m、高さ13.7mの巨木を花見客が見上げています。どうしてこんなに大きく成長したのか分かりませんが、立派な枝振りが老木の風格を漂わせています。

撮影/2010.4 カメラ位置
日本一巨木のソメイヨシノ・2

土手の傾斜をおりて下から日本一巨木のソメイヨシノを撮影しました。でも、大きすぎてカメラに収まりきれませんでした。この樹を見て船岡駅に戻る人が多いのですが、さくら回廊はこの先まだまだ続きます。せっかくですから、時間と体力に余裕があれば最後までおつきあいください。

撮影/2010.4 カメラ位置
一目千本桜と上野山

白石川の対岸に若い桜樹が連なっているのが見えます。若いといっても十分観賞に堪える大きさです。あの若い桜並木を目ざして先へ進みましょう。背後の山は標高207mの上野山で、山上に自然休養村「太陽の村」があります。太陽の村も桜の名所で、柴田町を見渡す展望スポットになっています。

撮影/2010.4 カメラ位置
右岸の桜並木の終点

そろそろ右岸の桜並木の終点が近づいてきました。大河原町出身の篤志家・高山開治郎氏が桜を植樹したのは大正12年です。あれから95年が経ちました。今ではこんな立派な桜並木に成長して一目千本桜と呼ばれています。さくら回廊はこの先、さくら船岡大橋を渡って左岸の若い桜並木へ続きます。

撮影/2010.4 カメラ位置
さくら船岡大橋と蔵王連峰

さくら船岡大橋を渡って左岸の桜並木に向います。さくら船岡大橋は平成17年の完成で、仙南仙塩広域水道の送水管が並行しています。遠くに残雪の蔵王連峰が見えます。長く横たわる屏風岳を中にして、左に三角錐の形をした不忘山、右にも三角錐の後烏帽子岳を配した姿はシンメトリックで印象的。

撮影/2010.4 カメラ位置
東船迫から眺める船岡の桜

さくら船岡大橋を渡って東船迫地区にやってきました。東船迫から眺める風景は、河川敷が草むらや灌木で荒れていたこともあって、どこか粗野で雄大な桜絵巻のようです。白石川の対岸にはボリューム感あふれる桜並木が続き、その後方には船岡城址公園の桜が舘山の山頂まで続いているのが見えます。

撮影/2018.4 カメラ位置
東船迫の桜並木

「船迫」は難読で、正しく読める人は少ないようです。「ふなばさま」と読みます。東船迫の桜はまだ若く、みずみずしい感じがしますが、年々大きくなって見栄えのする桜並木になってきました。土手の上へ登ってみましょう。土手道の両側に植栽された桜並木が枝を張り、桜のトンネルのようになっています。

撮影/2018.4 カメラ位置
桜のトンネル・1

土手の上は、まさに桜のトンネルです。桜の樹も大きくなって豪華になり、人気スポットの一つに成長しました。満開の時期にはとても華やかで、ベンチもあって休憩に最適なので、いつかここで桜を見ながら、のんびりと弁当を食べたいと思っています。

撮影/2018.4 カメラ位置
桜のトンネル・2

桜のトンネルは長さ200メートルにわたって続いています。ただし、車両も通行するので気をつけてください。花のトンネルのある東船迫地区は今後、年ごとに花見客が増加してゆく予感がします。仙台方面から来る花見客にとって、東船迫は渋滞に巻き込まれない、とっておきのお花見スポットだからです。

撮影/2018.4 カメラ位置
桜と菜の花

桜のトンネルを通り抜けた所で振り向いて、下流の槻木方面へ向かってカメラを向けました。土手の下におりて河川敷から桜並木を撮りたかったのですが、良い構図がつかめません。そこで、土手の傾斜に咲いていた菜の花と組み合わせて1枚撮影してみました。

撮影/2018.4 カメラ位置
対岸の巨木

東船迫の土手に立ち、白石川の対岸に咲く「日本一巨木のソメイヨシノ」を撮影しました。中央の桜樹が日本一巨木のソメイヨシノですが、両隣の桜樹もかなりの大木です。こちら側には若くて新鮮な桜のトンネル。あちら側には重厚な老大木の桜並木。一目千本桜の歴史が感じられる場所です。

撮影/2018.4 カメラ位置
新生町付近の桜

左岸の桜はまだまだ小さいと思っていましたが、いつの間にか立派に成長していました。周辺は新生町の住宅街で、住民の散歩コースになっています。日本一巨木のソメイヨシノがある右岸に比べると花見客は少ないですが、数十年後には見事な大木に育つことでしょう。この桜並木は柴田大橋まで続いています。

撮影/2018.4 カメラ位置
白石川と桜並木

白石川を挟んで両側に桜並木が続いています。写真の右側は新生町の桜並木、左側は船岡土手内の桜並木です。双方を柴田大橋がつないでいます。この地点から柴田大橋までは700メートルです。新生町の桜並木は影が薄い存在ですが、この区間を踏破すれば一目千本桜の「つう」になれるかも。

撮影/2018.4 カメラ位置
柴田大橋から下流方向を望む

柴田大橋に立って、さくら船岡大橋方面を見ています。老大木が連なる右岸の桜並木と、小ぶりな若い樹が連なる左岸の桜並木が対照的です。蔵王連峰の水を集めて流れる白石川は、この先およそ4kmの地点で阿武隈川に合流し、太平洋へと注いで行きます。ちなみに、白石川は阿武隈川最大の支流です。

撮影/2010.4 カメラ位置
柴田大橋から上流方向を望む

柴田大橋から、さくら歩道橋、一目千本桜、船岡城址公園を見渡しています。船岡城址公園は標高136mの舘山にあり、山頂の平和観音像が目印です。そろそろ、さくら回廊の遊歩コースも終りに近づいてきました。展望スポットとして人気の高い「さくら歩道橋」を渡って船岡駅へ帰りましょう。

撮影/2010.4 カメラ位置
さくら歩道橋

さくら歩道橋に戻ってきました。右岸の桜と左岸の桜を回遊する「さくら回廊」の花散歩も終りです。さくら歩道橋は良くできた美しい橋で、ベンチが設置してあります。橋の上でベンチに腰掛けながら眺める満開の桜は実にゴージャス。ここから船岡駅北口までは徒歩2分ほどで到着します。

撮影/2010.4 カメラ位置