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小さな市より都市的な町たち 昭和47年9月1日現在
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はじめに
市は町より都市的なのが一般的です。ところが、市になれなかった町の中には、小さな市よりも都市的な町もあります。これを、私的造語でスーパータウンと呼びます。当ページは、このようなスーパータウンに着目し、都市機能の集積規模が大きい順にランキングし、個々のスーパータウンについて寸評を記したものです。
スーパータウンは、市区町村を単位とせず、市街地を単位とした都市の概念です。スーパータウンの選出、都市規模換算人口の算出、都市機能充足率の算出方法は、当ページの姉妹編にあたるスーパータウン一覧 昭和47年版をご覧ください。 |
スーパータウン散布図 昭和47年9月1日現在
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目 次
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おわりに
昭和47年当時のスーパータウンの中には、その後、人口が増加して市になったり、合併して市域に組み込まれたりして、スーパータウンを卒業している町があります。スーパータウンを卒業した町は以下のとおりです。カッコ内は現在の市名です。
小郡(山口市)・長岡(長岡京市)・五日市(広島市)・迫(登米市)・向日(向日市)・廿日市(廿日市市)・鷹巣(北秋田市)・巻(新潟市)・池田(三好市)・前原(糸島市)・浦安(浦安市)・厳原(対馬市)・土佐山田(香美市)・古賀(古賀市)・福光(南砺市)・幸手(幸手市)・三国(坂井市)・亀田(新潟市)・新町(高崎市)・志布志(志布志市)・加治木(姶良市)・峰山(京丹後市)・水原(阿賀野市)・山崎(宍粟市)・保原(伊達市)・篠山(丹波篠山市)・西枇杷島(清須市)・本宮(本宮市) それに対し、岩内・美幌・余市・遠軽・静内・琴平・湯浅・下諏訪・倶知安・有田・海田・浦河・府中・湯河原・大河原・中標津・笠松・栗山・那智勝浦は、現在も市制施行に至らず、スーパータウンを継続しています。これらのスーパータウンは、今も町並みに都市的な雰囲気を残し、一般的な町とはどこか違うぞという感じがするはずです。なお、静内は現在、新ひだか町を名乗っています。 特筆すべきは大河原と中標津です。スーパータウンとは言えども、岩内・琴平・湯浅のように勢力を縮小している町が多いなか、大河原と中標津は昭和47年以降も市街地の規模を拡大し、圏域における重要性を増大させています。2つの町に共通するのは、商圏争奪の都市間競争において、市を負かしてしまったことです。大河原は仙南圏の中で白石市・角田市を上回る商都に発展し、中標津は根室支庁圏において根室市を上回る商都に発展しています。町は市よりも田舎で非都市的という概念を笑い飛ばすように、市町逆転現象を巻き起こしている大河原と中標津に熱いエールを送ろうではありませんか。 |
参考文献
昭和47年事業所統計調査報告 別巻「国勢統計区,人口集中地区編」(昭和49年4月発行)総理府統計局
昭和45年国勢調査報告 別巻「わが国の人口集中地区」(昭和46年発行)総理府統計局 |
地理と地域>スーパータウン大河原>スーパータウン列伝 昭和47年版
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