地理と地域旅行記
福寿会 松川浦へ行く
制作:千本桜 歌麿
旅行:2023年10月29・30日
文:2023年11月
公開:2023年11月6日
E-mail:tiritotiiki@gmail.com

 このページは千本桜歌麿が任意で作成しました。「旅行記」とうたっていますが、文章よりも写真を主体とした「旅のアルバム」です。福寿会のみなさんに旅の思い出を楽しんでいただけたなら幸いです。
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旅行コース
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 金ヶ瀬上町福寿会(かながせかみまちふくじゅかい)は令和5年10月29、30日の2日間にわたり、移動研修会を実施しました。参加者は18名。研修先は山元町の震災遺構中浜小学校および相馬市の松川浦です。午前10時、ホテルの送迎バスで金ヶ瀬を出発。角田経由で中浜小学校へ。中浜小学校は平成25年に坂元小学校と統合して閉校しましたが、山元町は被災した校舎の保存・活用を決定。 大津波の痕跡をできる限り残したまま整備し、震災遺構として公開しています。
 中浜小学校の次は、新地町を通って松川浦へ。松川浦は小島が点在する風光明媚な様子から、日本三景の松島になぞらえて「小松島」とも評されます。バスは松川浦をぐるりと一周。松川浦大橋、大洲海岸、磯部、岩子をめぐって12時25分、「ホテルみなとや」に到着しました。ホテルで昼食をいただいた後は夕食まで自由時間。私は松川浦大橋を渡り、外洋に面した新漁港、カゲスカ海岸、鵜ノ尾岬を散策。その後、漁港に面した松川浦の街並みをブラブラしました。
 翌日は見事な快晴。青空が気持ち良い。9時にホテルを出発。相馬復興市民市場「浜の駅松川浦」で買い物。津波と原発事故の風評被害で賑わいをなくした松川浦に、再び活気を取り戻すために創られたのが相馬復興市民市場。「浜の駅松川浦」はその愛称です。帰路は「道の駅かくだ」に立ち寄り、トイレ休憩。11時、無事金ヶ瀬に帰着しました。送迎バスを運転してくれた「ホテルみなとや」の若女将さん、ありがとう!


金ヶ瀬を出発
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 「ホテルみなとや」の送迎バスは、大高山神社前で11名、駐在所前で7名、計18名の会員を乗せ、大河原町金ヶ瀬を10時に出発。山元町震災遺構中浜小学校を目指して走ります。


山元町震災遺構中浜小学校
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 10時45分、中浜小学校に到着。大震災当時の中浜小学校は在籍児童59名、職員数14名。あの日、大津波に襲われて1階部分は壊滅状態。地域住民を含む90名は屋上の屋根裏部屋に避難し、奇跡的に全員助かりました。これは「中浜小学校の奇跡」として後世に語り継がれて行くことでしょう。



写真は上から順に

1: 中浜小学校に到着

2: 震災時のまま保存された校舎

3: 二階に誘導されます

4: 中浜集落のジオラマ

5: 中浜小学校の模型

6:旧音楽室に誘導されます

7:津波の映像が映し出されます

8:屋上へ続く急階段を登ります

9:屋上から海を眺めています

10:消滅した中浜集落の跡地

11:屋上から中庭を見ています

12:ガイドの話を聴いています

13:二階の部屋を覗いています

14:屋根裏部屋へ入ります

15:全員そろって記念撮影


車窓から海を眺める
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 バスは新地町の大戸浜を走っています。走行中のバスから撮影するのは難しく、すぐにシャッターチャンスを逃してしまいます。お! でっかい波がきました。チャンス、チャンス!


ホテルみなとや
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 若女将の計らいでバスは松川浦を一周。松川浦大橋、大洲海岸、磯部、岩子をぐるりと周って12時25分、「ホテルみなとや」に到着しました。石川さゆりが唄う♪「ホテル港や」とは関係がないらしい。


昼食
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 昼食はホテルの2階で「きつねうどん」をご馳走になりました。これはホテルの無料サービスです。窓の外には松川浦が広がり、港には小型の漁船が係留していました。


松川浦漁港
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 昼食後は単独行動で港の岸壁を歩き回りました。小型漁船が幾艘も係留し、所狭しと肩寄せ合って並んでいるのは壮観。同じ国内なのに非日常の風景。エキゾチックですらある。


松川造船
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 松川造船は「ホテルみなとや」から徒歩2分。小型船舶の製造や修理をする造船所です。道路を横切る錆びたレール。このレールがどのように使われるのか気になります。新造船の進水式の動画を観てみましょう。大漁旗をはためかせ、新造船がレールを滑って海へ出る様子が映っています。躍動的な音楽が流れ、美しい映像が映し出される感動的な動画です。
第三恵永丸 進水式 英雄の証←ここをクリック・タップすると進水式の空撮動画が映し出されます


川口稲荷神社
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 川口稲荷神社は松川造船のすぐそば、道路脇の高台に鎮座しています。短い距離ですが、狭くて目眩がしそうな急階段を登ると、赤い鳥居に着きます。40年ほど前、浜焼きの焼ガレイをテイクアウトし、石段に座って食べた記憶がありますが、あの頃とは周囲の景観がすっかり変わってしまったようです。


川口稲荷神社
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 全長520mの松川浦大橋を渡って、カゲスカ海岸と鵜ノ尾岬を目指して歩きます。松川浦大橋は斜めに張ったケーブルで支えられた斜張橋。デザインが美しいので観光スポットになっています。夜にホテルから眺めると、橋がライトアップされていました。


松川浦新漁港
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 橋の上から新漁港を見おろしています。松川浦漁港は漁獲量、漁獲高ともに福島県一を誇る漁港です。浦内の港だけでは狭くなり、外洋側にも新しく港が整備されました。


カゲスカ海岸と鵜ノ尾岬
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 松川浦新漁港と鵜ノ尾岬の間に広がるカゲスカ海岸。風光明媚な海岸ですが、この日は波も荒く、白亜の鵜ノ尾埼灯台は補修工事とやらで、足場のようなものが組まれていました。


街歩き
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 松川浦が賑わっていた頃を思い出しながら街歩きをしました。おや、福寿会のお姉さんたちも街歩きしているではないか。滅多にない機会なので、3人並んで記念写真を撮りましょね。


夕食懇親会
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 夕方6時、2階の宴会場で夕食および懇親会が始まりました。コロナ禍で自粛していましたから、このように大勢での派手な宴会は久しぶり。昔が戻ってきたようです。


朝日を浴びる松川浦
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 翌日の朝、ホテルの屋上から松川浦を眺めました。天気は快晴。朝日に輝く船群が美しい。天気が良いと、それだけで得した気分。今日は何か良いことがありそうな予感がします。


おはようございます
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 昨夜はぐっすり眠れたでしょうか。朝飯も食ったし、薬も飲んだし、あとは「浜の駅松川浦」に寄って帰るだけです。9時出発ですよ〜


原釜尾浜海水浴場
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 みんなが「浜の駅松川浦」で買い物をしている間に、原釜尾浜海水浴場を取材してきました。秋の浜辺には誰もいません。あの大津波に耐えて残った三角屋根の監視塔が、ぽつんと青空の下に佇んでいました。


浜の駅「松川浦」
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 松川浦に来ると浜の駅に立ち寄るのが定番になりました。9時に開店したばかりで静かですが、昨日の日曜日は大勢の人で賑わったことでしょう。浜の駅は松川浦の復興と観光の期待の星。頑張れ浜の駅!


道の駅「かくだ」
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 何度も来ている「道の駅かくだ」。でも、高齢になると小便が近くなるものです。「トイレ休憩はこまめに設定しましょう」と言うことで、今日もまた「道の駅かくだ」で小休憩。

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